コンサル業界未経験から外資系コンサルティングファームに転職成功!留学経験の活かし方は英語力ではなく◯◯!
中谷健太郎さん
幼少期の5年間をアメリカで過ごし、大学在学中にはドイツのケルンでビジネスを学ぶ。帰国後は、海外との接点を求めて当時海外進出が進んでいた、インターネットサービス会社、グリーに入社。その後、海外市場での更なる活躍と、事業推進力を付けるため、2度の転職を経験した。外資系コンサル会社のアクセンチュアを経て、現在は新規事業のプロジェクトコンサルに携わる。
留学経験者専門の転職エージェント『Beyond Border』。
留学経験者専門の転職エージェント『Beyond Border』の転職経験者インタビュー。
今回、インタビューさせていただいた中谷健太郎さん(以下、中谷さん)は、幼少期に5年を過ごしたアメリカで英語を身に着け、大学在学中に、ドイツでの1年間の留学を経験されました。
そんな中谷さんは、海外とつながりの深い仕事を求めて、未経験から外資系コンサルティング会社への転職を成功させたのです。
『Beyond Border』をご覧になっている方々の中には、「英語力を活かし、もっとグローバルに活躍するために転職を…」と考えている方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな方々のために
- 新卒採用後、1年6か月の勤務期間でも転職を決意したきっかけ。
- 具体的な転職準備と苦労したこと。
- 転職や就職先での留学経験の活かし方。
といった、中谷さんの転職ストーリーをお伺いしました。
目次
グローバルな環境での活躍を目指して。現状に不満があれば迷わず移る!
中谷さん、本日はよろしくお願い致します。
“宜しくお願い致します。”
まずは中谷さんの経歴から確認させてください。
“はい。8歳から13歳までの間をアメリカのニュージャージー州で過ごし、帰国子女として日本に帰ってきました。また、大学3年生のときに、所属しているゼミの交換留学制度を利用して、ドイツのケルン大学に1年在籍したのが、僕の留学経験です。
あと、現地では、ドイツ語の授業に加えて、企業戦略や、マーケティング、企業家精神と言われるアントレプレナーシップなど、ビジネス分野を学びました。”
留学をしていたそのころから、ビジネス分野への興味があったのですね。
“はい。今のコンサルティング系の業界を選ぶようになったのも、留学中にビジネスの授業をしてくださった、コンサル出身の先生の影響があると思います。
その授業のおかげで、ロジカルシンキングや企業の戦略策定を学んで、それがのちにコンサル業界への興味や就職するきっかけとなりました。”
なるほど。1社目のグリー株式会社でも、企業戦略に関わることができる、というのが入社の理由だったのでしょうか??
“いえ、入社した理由としては、当時グリーが海外進出を急速に進めていたインターネット事業会社であったことが関係しています。
コンサルや経営に関わりたいという気持ちに加えて、海外での生活経験や、父が海外で勤務していたことの影響から、海外での経営の仕事にも興味がありました。”
海外と経営に関わる仕事が、就職の軸だったのですね。転職を決めた理由は何だったのでしょう?
“様々な事業が重なり、グリーが海外事業から手を引いたことが転職の理由でした。そこで海外との関わりを持つ仕事が減ってしまいまして…。
「もっとグローバルに活躍ができる仕事に転職したい!」と考えるようになったため、転職を決めました。”
グリーでの勤務が1年6か月ということで、よくある「とりあえずの3年」に満たないことは不安には感じませんでしたか?
“特に、そこは不安には感じませんでした。新卒でどんな仕事内容をするかって入ってみないとわからないこともありますし、前職での勤務期間は特に気にしていなかったです。”
周囲の反対も無かったのですか?
“特にありませんでした。親には事後報告でしたし(笑)。”
事後報告ですか!(笑)
“はい(笑)。好きなことをやってくれという感じなので…。”
思い切ってやってみることも大事なんですね。中谷さんは、転職を2回されていると思うのですが、3社目に移った理由は何だったんでしょう?
“2社目の、アクセンチュア株式会社はかなり事業規模が大きな会社で、海外事業も多く取り扱っていました。そのため、アクセンチュアでは主に海外戦略などの、海外に関わる業務をかなり任せてもらえて、「転職してすごくよかった!」と感じました。ただ反対に、事業規模の大きさのために、経営に直接携わるような業務はこの会社では難しいと感じることもあったんです。”
それで、2回目の転職を?
“はい。海外と関わりのある仕事を、自分のなかでかなりできたと感じたので。「今度はもっと経営に関わる仕事をしたい!」と考えて再び転職をするに至りました。”
いざ転職!転職活動において大変だったこととは?
エージェントを選ぶときは企業との関係性から
具体的には、どんなことから転職活動を始めましたか?
“自分がコンサルティングに興味があることは分かっていたので、外資系コンサル会社に勤める知人に話を聞いたり、本を読んで業界のことを知ることから始めました。その後は、エージェントに登録して書類を用意し、面接の練習をしました。”
利用したエージェントの決め手は何だったのでしょう?
“実は、僕はエージェントを一つに絞っていなくて、いくつか使い分けていたんです。企業ごとに、どこのエージェンシーが良いか考えながら、転職活動を進めました。”
そうなんですね!エージェントを使い分けるために、ポイントとして見ていたことは何ですか?
“自分が受けたい企業と、エージェントの関係の深さですね。
企業との結びつきが強いエージェントだと、
- 面接の内容
- 面接官はどんな人か
- どんな人材が採用されやすいか
などに加えて、筆記試験の内容まで、情報を豊富に持ち合わせているんです。
なるほど。そのような、自分に合ったエージェントはどうやって見つけましたか?
“最初はどのエージェントに頼ったらいいのかわからないので、いろんなエージェントに声をかけて、電話をしてみて、そこで話した感じで決めました。
受けたい会社は決まっていたので、「この会社はこの人に任せよう!」といった感じでエージェントは決めていきました。”
英文CVはネイティブに添削を頼もう!
転職準備のことに関してさらにお聞かせください。そもそも転職期間はどのくらいかかりましたか?
“転職活動を始めて、1か月から2か月くらいで転職先を決めました。そのうちの2、3週間は書類に注力していました。”
書類に2、3週間って長い方なんでしょうか?
“はい。人によるとは思いますが、比較的他の方と比べて長めに取っていたと思います。英文CVの提出を求められることもあったので、外国人の友人に添削を頼んだり、ヘッドハンターの方にアドバイスをもらったりして、丁寧に進めました。”
帰国子女の中谷さんでもやはり、英文CVはネイティブの方に見てもらう方が良いのでしょうか?
“はい。やはり日本の履歴書とは書くときのポイントが異なりますし、履歴書独特の表現方法などがあるので、ネイティブに見てもらった方が良いと思います。”
そうなんですね。そうなると、転職活動で一番大変だったところは、やはり英文CVでしたか?
“いえ、僕が転職活動で大変だと感じていたのは『スケジューリング』でした。エージェントをいくつか登録していたことも関係ありますが、仕事をしながらの転職活動でしたので、予定を組むのが大変と感じるときがありました。そこは「エージェントが上手にサポートしてくれたな」と、思います。また、コンサル系の面接ではケース課題というのがあって、その準備はさらに苦労しました。”
事前準備をかなり必要とした、ケース課題とは?
ケース課題、ですか?
“はい。これはコンサル業界への転職の特徴なのですが、面接のなかでケース課題を与えられることがあります。”
面接では、質問に答えるだけではないんですね。具体的にケース課題とはどのようなことをするのですか?
“ケース課題とは、ビジネスにおけるロジカルシンキングなどを見極めるための面接方式なんですが…。
例えば、面接中にいきなり、「あちらにあるカフェには、現在どのくらいの売り上げがあって、どうやったら売り上げを上げれると思うか、10分で考えてください。」とか聞かれるんです(笑)”
いきなりそんな質問をされることがあるんですね!そういう課題って攻略法とかがちゃんとあるんですか?
“はい、あります。フレームワークがあって、『こういうアプローチでこういう回答を出す』という方法が、ちゃんと存在します。しかし、出した回答からも、さらに面接官に突っ込まれることもあるので、そのフレームワークの勉強に加えて、瞬間的な思考力も身に着けておく必要があります。”
中谷さんはどうやって、そのようなケース課題について準備を進めたのですか?
“本を読んだり、コンサル出身の方に模擬面接をお願いしました。また、こういった面接の準備や勉強は、エントリーシートを出してからではなく、「転職しようかな?」と迷っている段階から徐々に始めていきました。”
留学経験をどう今後に活かしていくのか?海外勤務のために
語学力は1つのセールスポイント。
他にもアピールできるポイントを見つけよう!
語学力のアピールは、転職活動の中でどうやってされましたか?
“僕は、「自分は英語を話せます!」と、はっきり言いました。しかし、TOEICなどの点数も、職務履歴書に書きましたが、語学力を重視した転職活動であった、とはあまり思いません。”
そうなんですね!外資系コンサルへの転職でも、語学力はあまり問われなかったということですか?
“いえ、「英語が話せるか?」「海外経験はあるのか?」という質問はもちろんされました。そのため、『英語を話せることが、外国人スタッフがいる会社に採用された1つのポイントであった』とは、思います。”
1つのポイント、ということは、中谷さんがアピールした他の項目とは何だったのでしょう?
“僕は、
- 在学中にどんな活動をしてきたのか
- どんな職歴があるのか
を、自分のアピールポイントとして押しました。大学在学中にビジネスコンテストを開いたことだとか、転職先に結び付く自分のこれまでの活動をセールスポイントとしていましたね。”
語学力だけでなく海外生活での出来事も、そこまでアピールされなかったということでしょうか?
“はい。僕の転職の軸だったことは、『自分で事業を回すことができるかどうか』のような、事業戦略に関わることだったため、
「海外生活や語学力ではない、他の面でのアピールをしよう!」
と、思いました。
このように、留学経験がある事を伝えた上での、他の出来事を中心的としたアピールだったため、他の受験者と差をつけることができたのかもしれません。”
なるほど。自分の転職の軸に合わせてアピールをしたのですね。
“はい。さらに、スキル面だけでなく、
「この人は信用できるか?」
「頑張ってくれるか?」
といった、人間的な部分も面接では見られてるのではないかな、と思います。
そのため、『留学経験も僕の人間性を形成する、ひとつの要素として、アピールすることができた』と、言えるかもしれません。”
留学経験は、その後の仕事でより活きてくる
先ほど、アクセンチュアでは語学力も採用のポイントとなった、とのお話がありましたが、業務の中でどのように英語力が活きていったと感じていますか?
“外国人スタッフがチームに居たことももちろんですが、海外オフィスと仕事をしたときは、やはり自分の英語が役に立って、「チームの中で活躍できたのではないかな?」と思います。
また、アクセンチュアでは、1年を通して日本企業の海外進出のサポートをしたり、シンガポールやアメリカ、バングラデシュなどの出張も任せてもらいました。
それに加えて、海外駐在員に選ばれシンガポールに1年滞在したこともあります。”
海外に関わる業務を任せられるためには、どういったことが必要なんでしょうか?
“やはり、これまで培ってきた語学力に加えて、海外で人と話したことで得たコミュニケーション能力は、日々試されていたと思います。
毎日の仕事ぶりや、チームでの活躍、海外事業への意欲を、上司に積極的に見せていくことが重要なのではないでしょうか。”
そこでも、自身の留学経験が活かされたんですね。
“はい。僕は新しいコミュニティや環境に飛び込むのは早い方なんですけど、この能力はアメリカやドイツで、現地でのコミュニティに溶け込んでいった経験から得ました。
特に、チームが短期間で変わるコンサルティングではかなり活かされたと感じています。”
なるほど。コンサル業では、かなり海外で学んだことを活かせそうですね。最後に読者にアドバイスをお願いします!
“海外に携わる仕事に就きたいけど出来ていない、など今の仕事に充実感を感じられない方がいらっしゃるのであれば、人生は一度きりなので勇気をもって行動してみましょう。意外と自分の思う通りになるものですよ!”