海外経験者、帰国子女、ハーフ専門の転職情報サイト
Presented by エディフィス

お問い合わせ03-5843-8346
MENU
CLOSE

人事にインタビュー!海外経験者が初めての転職前に考えておくべきこと

更新日:2019.1.30

新垣亮さん

大学卒業後、大手人材系会社に入社し、人事として新卒採用に携わる。その後転職したソーシャルゲーム制作会社・E-Commerce会社では拡大期に伴い、海外経験者を含めた中途採用を数多く行ってきた。ヘッドハンティングにより中途入社した現在の会社でも人事を担っている。創業年数も会社規模も異なる計4社で、それぞれのフェーズに合った採用を柔軟に行ってきた、その道10年となる人事のプロ。

留学経験者専門の転職エージェント『Beyond Border』。

海外経験者が初めての転職にあたり考えておくべきことは何か。選考の具体的内容から入社後の働き方まで、人事担当者が中途採用選考にあたって重要視していることを教えていただきました。

 

採用者の入社後の活躍が一番の喜び

Q.まず、これまでのご経歴を簡単に教えてください。

A.1社目は新卒で入社した大手の人材系会社です。このときは人事で先輩社員のアシスタント的な仕事が多かったですね。新卒採用で学生をアテンドしたり、説明会の準備やスピーカーを務めたりといったことがメインでした。

その後転職した2社目は、ソーシャルゲームや勤怠管理システムなどを作っているゲーム系会社で、ここでも人事でした。中途採用も担当するようになったのはこの会社からですね。

3社目は、海外向けに日本の商品を送る越境ECと呼ばれる業態の企業です。設立5年ほどの若い会社でしたが、自社で物流システムを持っていましたし、従業員も120名ほどいました。

そして縁あって代表からのオファーをいただき入社したのが、4社目になる現在の会社です。アプリの開発会社で、営業の方が効率化を図るためのアプリを作っています。

 

Q.ずっと人事畑で働いてこられたのですか?

A.そうですね。特に2社目以降はずっと、会社の拡大期に向けた組織づくりをやってきて、今の会社でもその役目を担う形でジョインしました。

長い人事キャリアのなかでも、中途採用の仕事量は6割くらいを占めていると思います。直近3社においては、社長の直下で、経営陣の要望を聞きながら採用をおこなってきました。

 

Q.人事の仕事にはどのようなやりがいを感じますか?

A.採用に関しては、色々な方とお話しするので自分も吸収できますし、なによりも、良い方に入社していただいて、その方に良いパフォーマンスを出していただけるのが一番の喜びになりますね。

人事は影のサポーター役と言いますか、社員の裏方の役目もあれば会社のフロントにも立つので、何でも屋というイメージを私は持っています。

 

会社の規模によって異なる採用の仕方

Q.例えば素晴らしい経歴の応募者がいたとして、経営陣が求めている人材とは異なる場合に、どちらが優先されるのでしょうか?

A.会社の規模によって違ってくると思います。従業員が20名、50名、100名と、そのときの規模によって色々と採用の仕方は変えています。

例えば20名規模の会社では、代表の意向と同じベクトルを向いている方を採用するようにしています。

50名規模の会社のときは、各事業部の意向を聞いて、経営陣の意向との間を調整しながらチーム作りをしていました。

100名規模になってくると、代表も目が届かなくなってくるので、各事業責任者に採用権利を持たせて採用を行っていましたね。そのチームの方向性や、採用することで事業の売上にどう繋がるのかなどを考えさせたりして。

 

一週間で外国籍スタッフの信用を得た帰国子女をマネージャー採用

Q.今までどのような海外経験者を採用されてきたのですか?

A.2社目では、アメリカのゲーム会社で12年ほど働いていたUIデザイナーを採用しました。日本で働きたいということで、エージェントを使用してお声がけしましたね。

3社目で採用したエンジニアは、インドの会社で働いていた日本人の方です。インドのプログラミングスキルは世界でも有数レベルですし、働き方も含めて、そのノウハウをそのまま活かしてもらいたくて。入社後はプロジェクトに即参加してもらいました。

 

Q.インドの働き方のノウハウとはどのようなものですか?

A.インドのエンジニアは、3時間だけ集中して開発をしたら、その他の時間はほとんど開発をしないという仕事のスタイルなんですよ。日本だと8時間は当たり前に働いて、そこから残業をするスタイルですよね。それを変えるために、自分たちの会社のエンジニアも開発は3時間だけして、残りの5時間はアイディアや計画を考える時間にしてみたんです。結果的に労働効率はかなり改善されました。

 

Q.日本人としては、3時間で本当に業務が回るのか心配になってしまいますが。

A.最初はみなさん抵抗があったようですね。実際にやってみたら30時間ほどあった残業が本当に5、6時間減りましたし、エンジニアのライフバランスが保たれて、離職率も下がりました。その方にずいぶんと変えていただいて、採用できてよかったです。

 

Q.海外留学経験者や帰国子女の方を中途採用したことはありますか?

A.帰国子女の方は3社目で採用したことがあります。スタッフがほぼ外国籍だったカスタマーサポートで、日本人との言葉のやり取りにどうしても課題があったんですよね。そこのマネージャーとして採用し、管理してもらっていました。

実は当初、スタッフ達は日本人が上司になることを嫌がっていたんです。それでもその方はインターン期間中に毎日、ランチでコミュニケーションを取ったり、分からないことを熱心に聞いたりと積極的に会話するように努めていました。英語力はネイティブからしても全く問題ないレベルでしたし、その努力の甲斐あって、一週間で信用関係を築かれていたのが採用の決め手になりましたね。

 

何も言わないよりも、ストレートに聞けることが大事

Q.海外で働いていた人の採用選考のなかで、アピールや面接の仕方など、印象に残っている特徴はありますか?

A.日本でずっと働いている同年代の方よりも、フランクな方が多い印象があります。面接をしていても堅苦しくない雰囲気になるところがすごくいいなと思いますね。

あとは自分の持っているスキルに、自信と根拠を持ってしっかり話せるというのは強みだと思います。海外経験者の方が自分を出すのが得意なのでしょうね。

 

Q.中途採用では、履歴書や職務経歴書のどんなところを注視されていますか?

A.職務経歴書は、仕事以外で勉強していることや興味があることなど、履歴書で読み取れない部分を見るようにしています。面接でそういった部分についての質問をして、ありきたりの問答とは違った表情から本当の人柄を探ろうとしているんです。

人事としては経歴以外のところを大切にしているので、履歴書や実績などは、実はあまり見ていません。

 

Q.その「本当の人柄」を探るために、面接で具体的に見ているポイントを教えてください。

A.仕草は結構見るようにしていますね。癖と言うのはどうしても隠せない部分ですし。あとは目の動きを見ることで、本当のことを言っているのか、本当の意思を持って話しているのか、などを探っています。

やはり話しながらの身振り手振りは自然と出てくる方が多いので、動作観察は大切にしています。

 

Q.面接の「逆質問」についてはどのように考えられますか?

A.まず、「質問はありません」と答える人はほぼ通しませんね。正直、企業研究にそんなに力を入れて来る必要はないと思うんですよ。小さい会社だと、みなさん知らないことの方が多いでしょうし。むしろ「休みは取れるかどうか」、「給料はどれぐらい上がるのか」、「会社の嫌な部分はありますか」といった、聞きにくいことをストレートに聞いてくれる人はいいなと思いますね。自分が思っていることをはっきり主張できるということは、ベンチャー企業の人材として大事な要素ですから。

 

Q.応募者の職種によって逆質問の特徴に違いはありますか?

A.エンジニア職の方は、技術面の深いところや、自分がどういう技術を使いたいか、パソコンはMacなのかWindowsなのか、といった開発環境を気にされる傾向がありますね。

デザイナー職はチームを大切にするようで、どういう人がいるのか聞いてくる方や、他のデザイナーとも話したいと言う方が多かったと思います。

もちろんそういった質問をされても、特に悪い印象を持つことはありません。

 

Q.では、「退職理由」でネガティブな印象を持たれることはありますか?

A.会社への不満を理由とする退職を何回か繰り返している方だと、うちに入っても結局同じじゃない?と思ってしまいます。1社だけならまだしも。

会社に対して何かしら不満を持って転職している方は、今までほとんど通していませんね。

 

キャリアプランだけでなくライフプランもしっかり描く

Q.未経験職種に中途採用で応募することは無謀でしょうか?

A.年齢が低い方なら、まだジョブチェンジできると思います。実際に20代の未経験職種への応募者を採用したことはあります。実務スキルが無くても、この仕事に就きたいからこういうことを勉強している、といった「この仕事に絶対に就くんだ」という強い意志とロジカル思考をお持ちであれば問題ありません。そういった方は、入社後にしっかり成功していますから。

ただ、年齢が高くなってくると、正直難しいかなと思いますね。

 

Q.Rさん独自の採用方法などはありますか?

A.私が今までこだわって行ってきたのは、「面接っぽくない面接」ですね。採用において面接は「お互いがマッチするかしないか確認をする場」なので、私は人柄を見つつ、堅苦しい面接にならないように心がけています。

固い面接をしていた頃はなかなかいい人が採れなかったのですが、雑談に近いような面接をし始めてから、いい採用ができるようになっていったんですよ。きっと固い面接のときには、会社の魅力をうまく伝えられていなかったのだと思います。

 

Q.最後に、人事歴約10年のプロとして、これから転職をしようとしている人へアドバイスをお願いします。

A.将来どんなキャリアを築いていきたいのかということを、自分のライフプランも含めて、しっかり描くことが大切です。キャリアプランだけでなく、プライベートはどうしたいのかというビジョンもしっかりある方が、人事に好印象だと思いますよ。

ワークライフバランスが保てれば生産性が上がるだけでなく、働くことへの満足感も上がります。子どもがいる方は特に時間は貴重ですよね。本人だけじゃなく家族や周りの人にも、この会社で働けて幸せだと思ってもらえるような働き方をしてほしいですね。