英語圏以外の留学経験を転職に活かす!海外経験は客観的な視点でアピール(由布真美子さんのストーリー)
由布真美子さん
日本の大学で異文化間コミュニケーションを学び、修士課程で研究をつづけた。その後、デンマークにて3年間のDoctor留学を行う。博士課程を終えた後、家族の都合で、帰国を余儀なくされたことがきっかけとなり、現在勤めている会社に転職をした。そこでは、営業本部のリテール部門にて、パートナーシップを結ぶアメリカや中国の企業との連絡担当を任せられている。
留学経験者専門の転職エージェント『Beyond Border』の転職経験者インタビュー。
今回は、デンマークでの3年間の博士課程における研究と、PhD Studentという形態での就労ののち、現在は日本でスポーツ系企業の営業部門で勤めてらっしゃる、由布真美子さん(以下、由布さん)の転職ストーリーをご紹介します。
Beyond Borderの読者には、英語圏以外の海外留学経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?英語圏以外の留学のように、ちょっと変わった海外経験を持つ方は、
「自分の海外経験は転職でどうアピールすればいいんだろう…?」
「留学経験をもっと活かせる仕事に就きたい!」
と思ったことがあるかもしれません。
今回インタビューをした由布さんも、『自分の専門分野が活かせる就職』を軸として転職活動を進め、現在は海外経験を活かした職に就いています。
そんな由布さんの転職ストーリーは、『海外経験を仕事で活かすために必要なこと』に、気づくきっかけとすることができるかもしれません。
今回は、由布さんの
・転職のきっかけや当時の心情
・転職活動をどう行ったか
・転職後の仕事の様子
をご紹介します!
研究したい!その気持ちを突き詰めてデンマークへ
Q.由布さん、本日は宜しくお願い致します。
宜しくお願い致します。
Q.由布さんは、デンマークにて博士課程をされたということですが、その前は何をされていたんですか?
日本の大学の学部と修士課程で、異文化間コミュニケーションを研究していました。特に私は、ビジネス分野におけるコミュニケーションに興味あったので、その分野の研究を進めていました。
Q.日本の修士課程が終わった後に、デンマークに渡られたんですね。
はい、そうです。かなりその後どうするか迷ったんですけど、やはり研究が楽しくて…。異文化間コミュニケーションの研究が進んでいる、ヨーロッパに進学することを決めました。
そのうえで、大学在学中にドイツ語を勉強していたこともあって、「日本とドイツ間の研究をしたいな」と、考えていました。そのため、本当はドイツで研究がしたかったんです。
Q.そうなんですね!ドイツへの進学志望だったのに、デンマークを選ばれた理由は何だったんでしょう?
研究を続けるためには、まず指導教官となるスーパーバイザーを見つける必要がありました。いろいろ調べていく中で、私がやりたかった研究をやられていたドイツ人の研究者を見つけたんです。
その研究者自身はドイツ人だったのですが、当時の勤務先がデンマークの大学だったので、私もデンマークに行って彼女と一緒に研究する道を選びました。
Q.なるほど。ドイツ語を勉強していた、とのことですが、現地では何語で生活をされていたんですか?
私が所属していた学部が、ドイツとの国境に非常に近い距離にあったので、ドイツ人の研究者が多かったんです。
そのため7割くらいはドイツ語で生活していました。2割半は、英語で残りがデンマーク語って感じです。
Q.英語も現地で使用されていたんですね。デンマークでの研究生活は一体どういったものでしたか?
基本的には、研究室に通って異文化間コミュニケーションの研究を進めていました。
しかし、デンマークが位置する北欧の博士課程の研究って他の国とは少し違って、学生っていう肩書きではあるのですが、大学の教授や講師のようなポジションも任せられるんです。
そのため、学生に向けて授業を行うといったことも、トレーニングの一環として行っていました。
デンマークではこの博士課程もちゃんと職業として認められているので、私の最初のキャリアはデンマークになります。
研究に没頭していた日々…転じて日本で就職するきっかけとなったのは?
Q.なるほど。そのため、由布さんの初の就労は、デンマークでの大学だったんですね。その後、日本で転職するに至った経緯を教えてください。
はい。博士課程を終えた後は、ポストドクターとしてデンマークか他の国で研究を続けるつもりでした。
でも、そういった研究への思いと同時に、一般企業で働いてみたいという気持ちもあったんです。
Q.その理由は何ですか?
私の専門であったのが、ビジネスシーンにおける異文化コミュニケーションだったので、ドイツにある、日本企業の支社にお世話になっていて、『日本企業のドイツ支社では、どういったコミュニケーションが行われ、どのようにビジネスを進めているか』という研究を行っていたんです。
実際に、企業で働いている人たちの様子見たら、
「やっぱり自分も一度、研究の世界から離れて働いてみたいな。」
という思いが強くなりました。
そういう思いもある中で、私がデンマークで研究をしている間に、父が倒れてしまって、日本に帰らなくてはいけなくなりました。
そのため、父の介護がひと段落したら、そのまま日本で転職することに決めたんです。
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