日本の「生きづらさ」を転職の「原動力」に (帰国子女 森山まりこさんのストーリー)
働きやすい!外資系企業の職場事情
Q.最初の転職先について詳しく教えていただけますか?
最初の転職先はドイツ系の証券会社でした。
秘書の業務を7年、その後人事部に異動、日本人と外国人の両方を対象とした採用の業務を3年行っていました。
Q.大手商社の営業から秘書の業務に転職されたわけですが、業種の異なる業務に苦労をしたり、イメージとのギャップに苦しむことはありましたか?
当初は不安もありましたが、自分の力で受かったうれしさの方が心の中を占めていたと思います。
外資系金融の世界についてほとんど何も知らなかったので、そもそも業界についての具体的なイメージもありませんでした。
面接を受けた時の感じと実際に入った感じは同じで、違和感はほとんどありませんでした。
Q.2社目の証券会社を辞めた理由は何だったんですか?
待遇も良い会社で、採用業務を務めていたのですが、中堅の外資金融業界では解雇が日常茶飯事で、大きなプロジェクトが重なり、整理解雇業務が多忙を極めていました。解雇業務は精神的なストレスも大きく、体調を崩してしまい、仕事を辞めて1年ほどの休養を決めました。
Q.体の健康が1番ですよね。その後はどのように仕事に復帰したのですか?
外資系専門の派遣会社に登録して、外資系信託銀行の人事採用を担当したり、コンサルティング会社のHRコンサルティングをしたり、その他にも国際協力事業団(JICA)関連など、いろいろな仕事をしていました。
Q.外資系専門ということは、やはり職場は外資系の方が自分に合っていると感じていたということでしょうか?
そうですね、最初の転職で外資系企業の雰囲気が自分には合っていると実感しました。
特に外資金融の独特な職場環境だと思うのですが、契約時に決められたJob Description以外の業務はやらなくてもよいと考えられています。
例えば、何となく上司に頼まれたことであっても、「これは自分の仕事ではないので、もしやるならJob Descriptionや報酬の見直しをしてほしい」とはっきり言えます。
極端に言うと、仕事で成果さえ出せばよいと言う社風ですね。
Q.外資系企業の社風が合っていたわけですね。
森山さんが経験した派遣社員の仕事を詳しく教えてもらえますか?
外資系信託銀行の人事採用業務では、中途採用のみの日本人を対象とした採用を行っていました。コンサルティング会社のHRコンサルティングの業務では、採用制度関連ではなく、派遣社員の活用、給与サーベイ関連の仕事をしていました。
Q.その後は転職などされましたか?
カナダ人と結婚したためカナダに移住し、医療通訳の仕事に4年ほど就きました。
病院に常駐して、日本人の患者さんの通訳を行う仕事です。
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