人生は何度でもやり直せる!失敗談から学ぶ転職のイロハ (斎藤美香さんのストーリー)
業界の違いに悪戦苦闘する日々
Q 2社目の会社ではどのような業務をしていたんですか?
1社目と同じく営業には変わりないのですが、学術系の製品であったため、
顧客が企業から大学や国立の研究所に変わりました。
担当者だけに製品説明をする形式ではなく、50〜100名規模の研究者の全員に対するセミナー形式での説明を主としていました。
少し専門的な話ですが、学術系の製品は、製品自体の宣伝ではなく、利用率の維持または向上を目的とした講師の活動が主な営業でした。例えば大学や研究機関での特別講義の企画などがそれに含まれますね。
Q なるほど…2社目はかなり専門性の高い業務だったんですね。
そうですね。
転職後の1年目は、会社内のルールも多く、覚える事とやらなければいけない事でいっぱいいっぱいの毎日で、やりがいを感じる暇もありませんでした。
とにかく「こなす」という感じの毎日でした。
Q やはり同じ営業でも業界が異なると苦労も多かったですか?
かなり苦労しました。
「2社目の転職は成功したか?」と聞かれたら「いいえ」と答えると思います。
あまりにも転職先の業界や製品、顧客の事を知らずに転職してしまったと思います。
1社目よりさらに多忙になってしまい、自分の転職の考え方は甘かったと感じると同時に転職自体に後悔をしていましたね。
Q.2社目の会社の退職のきっかけは何かあったんですか?
毎年の目標売上額は達成し表彰もされていましたが、顧客側が必要か否かは関係なく、一律で毎年の売上増だけを追っていることに違和感を覚えるようになりました。
同時に前会社との環境や顧客の違いなどでストレスも蓄積してしまい、体調を崩して退職しました。
自分の心と向き合った休養期間
Q 休養からどのように社会復帰されたんですか?
体調を壊して休養した後の転職活動は、再就職先もなかなか決まらず、
精神的にも厳しかったですね。
精神論ではありますが、とにかく諦めずに活動を続けました。
ひたすら「自分ができること・やりたい事を洗いだす」作業を続けていましたね。
Q 「自分ができること・やりたい事を洗いだす」作業とは具体的にどのような作業でしょうか?
いままで経験した仕事内容をリストアップした上で、それぞれの仕事に対して今後もやりたいかどうか、それはなぜかを考えてまとめていました。
そうすると「自分がこれからもやっていきたい事は何か」が浮かび上がってくるので、それができる職種や業界を調べて、転職活動に生かしていました。
その結果、2社目の仕事で経験を積んだ講師の経験やセミナー実施経験が生かせるような求人を見つけて応募し、無事に採用されました。
Q それは素晴らしい方法ですね。3社目はどのような業務だったのでしょうか?
入社当初は、海外研修のローカライズと実施に関わるサポートと営業のサポートを担当し、半年後に外資企業担当の営業に異動しました。
異動の理由は、海外からライセンス契約で実施をスタートさせた研修プログラムの売上が予想よりも低かったことが原因だと思います。ターゲット企業も少なく、計画していた横展開がうまくいかず、営業が難しかったようです。
Q 異動後に転職を決意した理由は何かあったんですか?
「売り込む営業」があまり得意ではないと認識していたので、異動となった後も努力はしましたが、やはり自分には営業が向かないと感じて退職を決めました。
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