商社への転職に英語力は有利か?必要な英語力やアピールすべきこと
「英語ができると商社への転職は有利になるの?」
「商社に転職するために必要な英語力を知りたい」
海外経験者の中には、英語力を活かして商社へ転職したいと考えている方もいると思います。英語力があることは、応募する企業やポジションの幅が広がる点では、転職に有利だといえます。
しかし、英語ができるからといって、商社に転職できるわけではありません。英語力は、あくまで必要なスキルのひとつに過ぎないので、前職での実績や培ったスキルをアピールすることも重要になります。
今回は、「商社への転職で英語力は有利になるのか」「どのくらいの英語力が必要なのか」、そして、「商社への転職でアピールするべきこと」についてお話しします。
目次
商社への転職で英語力は有利になるのか
商社への転職では英語力が有利になるのでしょうか。
結論から言うと、英語力があること自体は、転職で有利にはなりません。書類が通りやすい、内定が出やすいということには繋がらないのです。
というのも、商社では英語は必要スキルのひとつにすぎないからです。
必要スキルのひとつだからこそ、募集要項に「TOEICスコア○点以上」と記載されている求人が多くなります。
合否に対して有利には働きませんが、英語力があるということは、応募する企業の幅やポジションの幅が広がるため、非常にメリットになります。また、入社後にも仕事の幅が広がったり、キャリアアップに繋がったりしますので、そういう点で有利になります。
商社への転職で必要な英語力
商社では英語力は必要スキルのひとつですが、部署やポジションによって求められるレベルは違います。
どのくらいの英語力が求められるのか、代表的な2つの例を見てみましょう。
1.海外企業と関わる部署・ポジションはTOEIC800点以上
総合商社の国際事業部や専門商社の営業などでは、日常的に海外企業とのやり取りがあります。
また、総合商社の場合、海外企業との契約だけでなくM&A業務などを行う企業や部署もあります。
こういった部署やポジションを希望するのであれば、TOEIC800点以上を目安にするとよいでしょう。
総合商社ではビジネスの取り扱い領域が広いため、英語での交渉力や柔軟な対応力も求められます。
専門商社はビジネスの領域は限られていますので、総合商社ほどの柔軟性を求められることは少ないですが、英語での専門用語を熟知している必要があります。
同じTOEIC800点以上であっても、企業や部署、ポジションによって求められる英語の質に違いがありますので、自分が応募する企業やポジションについて事前にリサーチするようにしましょう。
2.営業事務や貿易事務はTOEIC700点以上
海外事業部などの営業事務は、海外出張など社外で活躍している営業の代わりに、海外企業からの問い合わせなどの対応をメールや電話で行うことがあります。貿易事務は、海外との輸出入に関する手続きや書類の作成を行います。
こういったポジションを希望するのであれば、TOEIC700点以上を目安にするとよいでしょう。
海外事業部などの営業事務では、英語によるメールや電話でのビジネスマナーやコミュニケーション力が求められます。
また、日常的に英語を使う可能性があり、高い英語力を求められることが多くなります。
貿易事務では、各国の貿易のルールを理解し、英語で正確な輸出入に関する書類を作成することが求められます。
代表的な2つの例を見てもわかる通り、求められる英語力は企業や部署、ポジションによって変わってきます。
ポジションによっては、全く英語を使わないこともあります。
自分が応募する企業やポジションでは、どのような英語力が求められているのかを、事前にリサーチするようにしましょう。
転職エージェントなどに相談することで、詳しく教えてもらうことができます。
商社への転職で英語力以外にアピールすべきこと
商社へ転職をするにあたって、英語力は有利になるものではなく必要スキルのひとつにすぎません。
では、商社への転職を成功させるために、どのようなアピールをすべきなのでしょうか。
1.これまでの経験や実績
商社に限らず、転職で企業が求めているのは、「即戦力になる人材」です。
前職(現職)での経験や実績の中から、募集ポジションで活かせるものをアピールすることが大切です。
例えば、営業職への応募であれば、「どのような営業方法で実績を上げ、それを転職後にどのように活かすのか」を具体的にアピールすることです。
また、海外との交渉を行った経験などがあるのであれば、大きなアピール材料となります。
英語力に自信がある方は、経験と共に英語力をアピールすることもできます。
英語力に自信がない方は、初歩的な英語でも交渉できる高い交渉力をアピールすることができます。
「入社したら即戦力になる人材である」ことを、採用担当者に印象付けられる経験や実績をアピールしましょう。
2.スキルや能力
商社が応募者に求めているスキルや能力は
- コミュニケーション力
- 柔軟性
- リーダーシップスキル
- チャレンジ精神
などが挙げられます。
自分が応募する企業やポジションで求められているスキルや能力をアピールしていきましょう。
- コミュニケーション力
商社に限らず、企業はコミュニケーション力のある人材を求めています。
特に商社では、国内外の企業、メーカーや販売店など、国や立場の違う取引先を相手に仕事をしていきます。
そして、国や立場の違う取引先をつなぎネットワークを構築していく、コミュニケーション力が求められます。
高いコミュニケーション力のある人材は、高評価を得ることができます。
- 柔軟性
多くの企業や業界で業務範囲が拡大している現在、新しいビジネスモデルを生み出せる柔軟な思考や行動力のある人材が求められています。
商社では、「求められているモノを仕入れて販売する」というこれまでの業務に加え、これから成長していくビジネスモデルを生み出すことに重点が置かれているため、柔軟性のある人材が求められています。
- リーダーシップスキル
商社の営業職を希望しているのであれば、リーダーシップが求められます。
自社の社員だけでなく、国内外の取引先企業と一緒にプロジェクトを進めていくことも多く、国や立場の違う人材をまとめていけるリーダーシップは、大きなアピールとなります。
- チャレンジ精神
商社の営業職を希望しているのであれば、チャレンジ精神も求められます。
例えば、「求められているモノ」を仕入れるためには、世界中の生産者を調べます。
時には全く知らない国で仕事をすることもあります。
新しいことにどんどん挑戦するチャレンジ精神を持っていることも高評価に繋がります。
3.資格
商社への転職でアピールするべきことのひとつに資格もあります。
国内外の企業と取引をする商社で、英語力は必要スキルですが、その他の語学力として、
- 中国語
- フランス語
- ポルトガル語
以上のような語学力は大きなアピールとなり、転職を有利にする可能性が高くなります。
また、金融や会計の知識、貿易の知識として、
- 簿記2級
- 公認会計士
- ファイナンシャルプランナー
- 貿易実務検定
- 通関士
などの資格があることも、転職を有利する可能性が高くなります。
商社への転職は転職エージェントを利用しよう
商社への転職では、英語力は有利になるのではなく必要なスキルです。
TOEICのスコアよりも、実践で使える英語力が求められます。
また、企業は「即戦力になる人材」を求めていますので、これまでの経験や実績、スキルや能力、そして、商社で活かせる資格をしっかりとアピールすることが大切です。英語を実際の業務で使い、成果を上げた例などを盛り込めると、高評価に繋がります。
転職を考えている方には、転職エージェントを利用することをおすすめします。転職エージェントを利用することで、企業や募集ポジションで実際に求められている英語力を知ることができたり、自分の希望する企業やポジションの仕事を紹介してもらえたりします。
また、商社に強い転職エージェントや英語を使う仕事に強い転職エージェントを利用することで、志望動機や自己PRなどについての的確なアドバイスや、面接での受け答えの仕方についてのアドバイスなどをもらうことができます。
Beyond Borderは、海外経験者、帰国子女、ハーフ専門の転職エージェントとして、これまで多くの方の商社への転職をサポートしてきました。Beyond Borderでは、個人に合わせた志望動機や自己PR、面接のアドバイスはもちろん、キャリアに関するどんなことでも経験豊富な専門カウンセラーがお答えします。お気軽にご相談ください。
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