Web系職種で失敗しない転職方法
近年、SIerでシステムエンジニアやプログラマーとして働いている方の中には、「新しい技術を使いたい」「ユーザー向けのサービスを提供したい」「自由な社風で働きたい」などの理由から、WebエンジニアなどのWeb系職種への転職を試みる方も少なくありません。
しかし、Web系職種への転職をされた方の中には、転職を失敗したと感じている方もいます。
Web系職種への失敗の理由を理解し、失敗しない方法を知ることで、Web系職種への転職を成功させましょう。
Web系企業の3つの特徴
まずは、Web系企業について知ることが大切です。
- Web系企業の代表的な3つの職種
- 開発方法「アジャイル開発」
- Web系企業で使われる技術
大きな3つの特徴を見てみましょう。
1:Web系企業の代表的な3つの職種
まずは、SIerのシステムエンジニアやプログラマーとして働いている方が目指す、Web系企業の代表的な3つの職種を理解しましょう。
(企業によっては明確に分かれていないことや、職種名が違うことがありますので、希望の企業の職種がどの部分を指すのか事前に調べるようにしてください)
【Web系企業の代表的な職種①:Webフロントエンドエンジニア】
Webフロントエンドエンジニアとは、ユーザーから見える部分の、デザインやアニメーションを作るエンジニアのことです。
【Web系企業の代表的な職種②:Webバックエンドエンジニア】
Webバックエンドエンジニアとは、ユーザーから見えない部分の、サーバーやデータベースのシステムを構築するエンジニアです。
【Web系企業の代表的な職種③:Webディレクター】
Webディレクターとは、Webサイトの企画、進行管理など開発の監督です。
顧客との打ち合わせ、チームのスケジュール管理、品質管理などを行います。
2:Web系企業の開発方法「アジャイル開発」
Web系企業では、「アジャイル開発」という開発方法を用いています。
アジャイル開発は、仕様変更があることを想定し、短いサイクルで開発を繰り返し行います。開発範囲全体を、およそ14日間でできる範囲に区分し、実装・テスト・修正・リリースを繰り返し行うことで、リスクを最小限に抑える開発方法です。
アジャイル開発は、開発スピードが非常に早く、低予算で開発することができ、また、顧客やユーザーの要望に素早く対応できます。
一方、SIerで採用されている開発方法は「ウォーターフォール開発」です。
プロジェクト立ち上げ当初に仕様を作り、その仕様は途中で変更されることはなく、仕様に忠実に開発していきます。
3:Web系企業で使われる技術
Web系企業でフロントエンドエンジニアは、HTMLやCSSの「マークアップ言語」、JavaScriptなどのプログラム言語、バックエンドエンジニアはPHPやRuby、Pythonなどのプログラム言語を使用します。これらの言語にこれまで触れていなかった方は、事前に身につけておくことをおすすめします。
また、web系企業では、開発環境をlinuxなどで行うことが多くなります。自宅でサーバーを構築してみるなど、プログラム言語と同様に事前に触れておくことをおすすめします。
Web系職種への転職で失敗する3大理由
Web系職種への転職をした後に、失敗だと感じるケースは少なくありません。どのような理由から失敗したと感じるのか、3つの大きな理由を見てみましょう。
1:開発方法の違いについていけない
Web系職種への転職で失敗する大きな理由の1つ目は、開発方法の違いについていけないことが挙げられます。
前述の通り、Web系企業では、アジャイル開発が主流となります。
これまで、SIerでウォーターフォール開発を行ってきたエンジニアにとって、その違いからくるスピード感や、頻繁な仕様変更は、「何をしたらよいのかわからない」「チームの足手まといになっている」という感覚を覚えることに繋がり、転職を失敗したと感じるようになります。
Web系企業の主流であるアジャイル開発とはどういうものか、転職前にしっかり理解し、自分に向いているのかどうか、判断する必要があります。
2:自己裁量のプレッシャー
Web系職種への転職で失敗する大きな理由の2つ目は、自己裁量によるプレッシャーです。
Web系の業界は若い業界です。年功序列ではなく、若い方でも裁量権が与えられ、実力主義の企業が大半を占めます。そのため、自発的に仕事を進めていくことや、競争社会という環境からのプレッシャーを感じる方も少なくありません。
また、Web系職種では、競合他社よりいかに早く良いシステムの企画や施策を出していくかが重要になるため、業界や競合他社の状況把握を常に行うことへのプレッシャーを感じる方もいます。
3:スキル不足
Web系職種への転職で失敗する大きな理由の3つ目は、スキル不足によるものです。
前述の「Web系企業で使われる技術」の通り、プログラム言語だけでなくサーバーに対する知識も必要になります。
また、企業やプロジェクトによっては、複数の役割を担うことがあります。例えば、バックエンドエンジニアがHTMLのコーディングをするケースなどです。このように、Web系職種では、自分の仕事は「これ」という決まりがないことも多く、スキル不足で失敗を感じる方もいます。
Web系職種への転職に失敗しないための4つの方法
Web系職種に転職を成功させるための4つの方法をしっかりと実行し、Web系職種への転職を成功させましょう。
1:自己分析をしっかり行う
Web系職種では、アジャイル開発が主流なため、短期間でのPDCAが行われ、スピードや柔軟性が求められます。また、自己裁量で仕事がすすめられますので、自発性も求められます。このような環境が自分に合っているのか、自己分析をしっかりと行うことが大切です。
これまでの経験を振り返り、Web系職種で活かせる経験や実績、自身の特徴も自己分析の中で見つけていきましょう。
2:企業分析をしっかり行う
Web系企業といっても、少人数の会社から、大手広告代理店の子会社など、企業規模は様々です。また、自社でWebコンテンツを製作運営している会社や顧客から案件を受注する会社など、事業内容も違います。自分はどんな仕事に携わりたいのか明確にするためにも、企業分析をしっかり行うことが大切です。
企業分析をすることで、実際にその企業で必要な技術を知ることができ、事前の技術取得にも役立ちます。
Web系企業だから自由な社風だろうなどのイメージのみで転職をしてしまうと、転職後にギャップが生まれます。気になる企業があれば、求人情報だけでなく、友人や知人などの働いている方に話を聞くなどしましょう。友人や知人がいないのであれば、転職エージェントなどで情報を聞くことをおすすめします。
Beyond Borderでは、プロ転職カウンセラーによるカウンセリングを無料で行っています。
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3:必要な技術を取得する
Web系職種に転職を考えるのであれば、必要な技術を取得することが大切です。
本を読むだけでなく、実際に「自宅でサーバーの構築を行ってみる」「クラウド上に自身のWebサイトを構築してみる」ことが大切です。独学が難しいという方は、スクールに通うのもよいでしょう。実際に構築したものをポートフォリオにすることも忘れないようにしましょう。面接にポートフォリオを持参することで、面接官に、技術力や向上心を目に見える形でアピールすることができます。
4:転職エージェントを利用する
Web系職種への転職を成功させるには、転職エージェントを利用することをおすすめします。
転職エージェントを利用することで、自身の強みや弱み、これまでの経験や実績からWeb系職種で活かせるスキルや能力を客観的に見つけ出してもらえます。
また、非公開求人なども含め、自分の希望に合った求人を紹介してもらえる可能性も高くなります。
さらに、転職エージェントでは、書類の添削や面接のアドバイスなどももらえるため、転職活動がスムーズに進められます。
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まとめ
Web系職種への転職を成功させるためには、技術の取得をはじめ、事前の準備が重要になります。
特に、SIerでシステムエンジニアやプログラマーとして働いていた方は、同じIT業界とはいっても、開発方法や開発環境が全く違いますので、事前にしっかりと理解するようにしましょう。
具体的にどのような会社で、どんなWebサービスを提供していきたいのかを考え、そのためにはどんな技術を身につけるべきなのかを知り、実際にWebサイトを構築するなど、目に見える形で準備することが大切です。