恋愛も転職も「タイミング」が大切!? ワーママ帰国子女 斎藤直子さんのストーリー
自分らしさを仕事に
Q.転職先のDay International Inc.を選んだ理由を教えてください。
日本の事務所は小規模の会社でしたが、秘書・通訳業務をエントリーポジションから経験できるという点に魅力を感じ、応募しました。
Q.つまり、秘書・通訳業務の仕事に就いたわけですよね?
はい、約1年半の間、日本支社代表の専属秘書及び通訳業務に就いていました。
Q.サントリーの営業企画部の経歴から、なぜ、秘書・通訳業務に就こうと考えたんですか?
元々、人と話すことが好きで、外に出て働きたいと思っていました。
入社時、サントリーでは営業を志望していたのですが、内勤で、たまに営業の方に同行して現場に行く時間が、自分にとって、とてもリフレッシュできる有意義な時間に感じていました。秘書の仕事を選んだ理由も、その延長線にあると思います。
社長に同行して、毎日違った環境で仕事ができる。そして何より大好きな英語を生かせる職場にとても魅力を感じました。
実際にDay International Inc.では、通訳としてセールスチームのアメリカでのトレーニングに同行し、国際的な環境で仕事をすることができました。
Q.通訳とともに秘書も兼任していたそうですが、日本と海外の秘書の違いなどはあるんでしょうか?
あると思います。
日本の秘書といえば、お茶出しからスケジュール管理まで、事務処理的な業務が多いのに比べて、外資系企業の秘書(Executive Assistant)は、事務業務でだけではなく、経営陣の右腕の役割も果たします。
常にボスのビジネスの考えを理解し、時には自分の意見も主張する。鋭い行動力が要求されるポジションです。
英語の単語にもあるように「Assistant」、社長やエグゼクティブを1番近い場所から「アシスト」する役職の為、会社内においても、非常に重要で尊重される立ち位置となります。
Q.その後、2回目となるアマゾンジャパンへの転職を決めたそうですが、何かきっかけがあったんでしょうか?
Day International Inc.で経験を積むうちに、秘書・通訳業務をもっと大きな舞台で経験したいという思いが強くなりました。
当時アマゾンジャパンは日本でマーケットをスタートしたばかりで、私自身大きな可能性を感じていましたし、会社の成長とともに自分もさらに成長したいという思いもありました。
Q.アマゾンジャパンでのEAの業務はどのようなものだったんですか?
マネージメントチームのEA(Executive Assistant)として7年勤めました。
最大5名以上のボスをサポートした経験もあり、国際色豊かな環境に多くの刺激を受けました。国籍が様々なので、EAとして、それぞれのボスにきめ細かい対応ができるように心がけていました。
出産、そして無理のないワークスタイルへ
Q.アマゾンジャパンでは2度の産休・育休をもらったそうですが、なぜ3回目の転職を決めたのですか?
出産後の自分のキャリアも大切なのですが、
それ以上に家族の時間を重視したいと考えるようになりました。
その中で、片道90分の電車での通勤時間が、精神的にも体力的にも困難だと感じ、転職を決めました。
Q.アマゾンジャパンの近くに家を引っ越そうとは思わなかったんですか?
実は長女の出産と同時に主人の実家近くの海沿いに引っ越したんです。
アマゾンジャパンに勤務していた当時は、子どもの発熱で保育園から何度も呼び出しがあり、その都度、義両親が対応していました。
主人の実家から離れた都内に引っ越していたら、仕事すらできない状況になっていたと思います。
Q.なるほど…ワーママにとって親や義両親の存在は大切なのですね。同じような助けを得ることが難しいワーママはどうすればいいでしょうか?
現在は、民間の保育園も遅くまで対応していますし、ベビーシッターサービスも充実しているので、仮に家族が近くに住んでいなくても、ワーキングマザーとしての生活は工夫次第で可能だと思います。
Q.転職先を家の近くで見つけるのは難しいことではありませんでしたか?
実は、アマゾンジャパンからの転職を考えていた時に、ちょうど近所に武田薬品のR &Dセンターの建設が決まり、EAのポジションが募集されていたんです。その時は本当に運命的なものを感じましたね…。
R &Dセンターまでは、車で15分なので、子どもの保育園のお迎えや急な体調不良にも対応することが可能でした。
Q.武田薬品のEAはどのような業務だったんですか?
入社当時は3名の外国人所長のEAを担当していました。ほとんどの方が日本語を話せないので、チームとのコミュニケーション及びアドミ業務のサポートをしていました。2年強の在籍中に、担当エグゼクティブの人数は変動しましたが、サポート内容はほぼ同じでした。
長く勤めたい企業でしたが、主人の海外転勤に合わせて退職を決めました。
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→ 育児をしながらの転職…ワーキングマザーに求められること